イオンパックのよくある質問 - FAQ
目次 イオンパック(イオン交換樹脂)の再生は可能ですか? 純水の精製時間はどのくらいですか? イオンパック1個で何リットル位の純水が作れますか? ADAソフナイザーに入れて使えますか? ADAソフナイザーに入れて使用する場合の適量は? ADAソフナイザーに入れて使用する場合の注意点はありますか? GEXイーロカPF-701に入れて使えますか? 開封後のイオンパックの保管方法を教えてください ADAソフナイザーに入れて使用したら変色したのですが・・・ TDSは低下したのですがpHが上昇してしまいます・・・ 精製前の塩素除去に4in1などを使っても良いですか? イオンパック(イオン交換樹脂)の再生は可能ですか? Q:イオンパックの効果が無くなっても再生して使用可能でしょうか? Q:イオン交換樹脂は再生できるはずですがやり方を教えてください。 A:イオンパックは化学的/技術的には再生可能ですが手作業レベルでは再生できません。 イオンパックが採用しているイオン交換樹脂は陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂がミックスされた特殊なものです。 この樹脂を再生するには特殊な分離装置を用いて分離作業を行なってから危険な薬品を用いた再生作業が必要です。 分離装置は個人では購入できるような物ではありません。 また、再生に用いる薬品は取り扱いにミスがあると中毒や失明の危険が伴い最悪は死亡するケースもございます。 非常に危険を伴いますので安易な知識や興味本位でのトライは絶対におやめ下さい。 また、再生方法に関するご質問・ご相談には一切お答えできませんのでご了承ください。 純水の精製時間はどのくらいですか? Q:イオンパックでの純水精製にはどのくらいの時間がかかりますか? A:一概には言えませんが、水量×0.5分+30分(水量60Lで60分)が目安です。 原水の水質・ポンプ流量・樹脂の劣化状態により異なるので一概にはお答えできませんが、 塩素処理済みの水道水(TDS=100ppm以下)を新品イオンパック+GEXイーロカPF-700で精製した場合、 TDS=10ppm以下までの精製に要する時間は概ね上記の通りです。 イオンパック1個で何リットル位の純水が作れますか? Q:イオンパック1個で精製できる純水の量はどのくらいですか? A:一概には言えませんが、13,000÷原水のTDS≒純水の精製量(L)が目安です。 例えば、原水(塩素処理済みの水道水)のTDSが130ppmの場合は100Lが精製可能量です。 原水のTDSは地域差や季節差が大きいためご自身で計測して頂くか近所のショップ等で教えて貰ってください。 上水道の取水地にもよるので一例ですが、WPWが実測したりお客様から頂いたデータでは 秋田県50〜60ppm、新潟県50〜60ppm、長野県60〜65ppm、静岡県:70〜80ppm、横浜市70〜90ppm、東京都心部100〜130ppm、千葉県90〜110ppm程度でした。 『水が美味い地域』『米どころ・酒どころ』など『水が良い地域』はTDSが低く『水道水がマズくて飲めない』地域ほどTDSが高い傾向にあるようです。 ADAソフナイザーに入れて使えますか? Q:イオンパックの中身をADAソフナイザーに入れて使用することは可能でしょうか? A:可能です。 イオンパックをフィルターの濾過槽に投入すると、通水量を制御できないため飼育水が純水になるまで精製してしまい水質を適切に保つことはできませんが、 イオンパックの中身(イオン交換樹脂)を取り出しADAソフナイザーに入れて使用した場合は、 バイパス経路上で通水量を制御することで過剰なイオン交換を抑制し適切な水質をつことができます。 ADAソフナイザー用イオン交換樹脂(純正品)の代わりにイオンパック(の中身)を使用すると、 GH・KH・pHを薬品を使わずに低下させ多くの水草育成に適した水質となります。 また、コケ発生の原因物質である硝酸塩・ケイ酸塩・リン酸塩なども除去しますので、 結果的に飼育水のTDSを低く保てるためコケの発生そのものを抑制することができます。 ADAソフナイザーに入れて使用する場合の適量は? Q:ADAソフナイザーに入れて使用する場合、どのくらいの量を入れれば良いですか? A:ソフナイザーの底から(ソフナイザー内側の)出水部分までの高さを基準に1/2〜2/3程度です。 イオン交換樹脂は水を入れると隙間が詰まって量が目減りしますので、 ソフナイザーにイオンパックの樹脂と水を入れて静止状態で量を計ってください。 ADAソフナイザーに入れて使用する場合の注意点はありますか? Q:ADAソフナイザーに入れて使用する場合の注意点を教えてください。 A1:ソフナイザーセット時にイオン交換樹脂が飛び散る現象にご注意ください。 ソフナイザーにイオン交換樹脂を入れた後、そっと水を注いでソフナイザーを満水状態にしてから、 水槽内へ設置すると出水側から水が逆流して樹脂が舞い上がる現象を回避できます。 また、ソフナイザーの一方コックは閉じた状態でフィルターの電源を入れてください。 フィルターが正常に動作してエア抜きが完了してから一方コックを開けて通水を開始してください(通水量の調整はA2を参照)。 A2:ソフナイザーの通水量を適切に調整してください。 通水量は総水量に対して24〜48時間で1回転する程度(60cm規格水槽で1時間あたり2L程度)を目安としてください。 この程度の通水量に調整するとイオン交換樹脂が舞い上がることは無いと思いますが、 それでも舞い上がってしまう場合は市販の濾過用ウールなどを入れて抑制してください。 イオンパックが採用しているイオン交換樹脂はADA純正のイオン交換樹脂に比べて比重が軽く、 通水量が多いとイオン交換樹脂が舞い上がって水槽内へ流入するだけでなく、水質急変によるショック死や水草の生長停止などの原因となります。 A3:イオン交換樹脂が水槽内へ入ってしまった場合は速やかに取り除いてください。 イオン交換樹脂は比重が軽いためプロホース等で吸い出せば簡単に除去できます。 エビや魚が捕食する心配がなければ、ソイル等の奥に入ってしまった物まで取り除く必要はありません。 A4:極端にTDSが高い/低い水質へのご利用はお控えください。 イオンパックのイオン交換樹脂は一般的な水道水(TDS=70〜150ppm,pH=6.5〜7.5)の純水精製を主用途として製造しております。 長期間換水していない水槽(無換水・足し水のみ)・塩分を含む場合(シュリンプ用添加剤や魚病薬は塩分が含まれることが多いです)・硬度(GH/KH)や窒素酸化物(NOx)が極端に多い場合など、 水道水とかけ離れた水質で使用した場合、水槽内の緩衝物質(貝殻・石・pH調整型の濾材など)からのイオン放出や塩分による逆置換によりTDSが上昇することがあります。 また、TDSが非常に低い水質(TDS=40ppm未満)では相関的に硬度が低下するためCO2添加によるpH変動が急激となり、 生体(特にシュリンプやデリケートな魚)・水草・濾過バクテリアなどに悪影響を与える恐れがあります。 こうした環境でソフナイザーをご利用される場合は "水質を一定範囲内に維持する"ことを目的に補助的にご利用ください。 TDSや硬度など"水質を積極的に変化させること"を目的にご利用いただく場合は、換水によって目標水質へ徐々に誘導しつつ換水〜換水の間の水質維持用としてソフナイザーを併用してください。 GEXイーロカPF-701に入れて使えますか? Q:GEXイーロカ PF700がリニューアルされてPF-701しか入手できません。PF-701をイオンパック用に利用できますか? A:利用できます。 PF-701は濾過槽の大きさは同じなのでイオンパックの格納に問題はありません。 PF-701で流量調整機能が付加されましたがイオンパックでの精製時には流量を最大にしてご利用ください。 開封後のイオンパックの保管方法を教えてください Q:開封後のイオンパックの保管方法はどのようにしたらいいですか? A:乾燥しないようジップロックなどの密封袋に入れて保管してください。 イーロカに格納してご利用頂いている場合は取り出す必要はありません。イーロカごとジップロック フリーザーバックなど厚手の密封袋で保管してください。 ADAソフナイザーに入れて使用したら変色したのですが Q:ADAソフナイザーに入れて使用したらイオン交換樹脂が茶色っぽく変色したのですが何故ですか? A:水中の色素による着色です。そのままご利用頂いて差し支えありません。 イオンパックのイオン交換樹脂は基材に架橋ポリスチレンを使用しています。 アニオン(陰イオン交換樹脂)タイプの架橋ポリスチレンはゲル状ボールペンインクにも利用されるほど着色性が高い性質があり水中の色素により着色されることがあります。 そのため使用開始直後のソイル・流木・着色料を含んだ餌・魚病薬・木酢液・添加剤(ECA・フィトンギット)などによりイオン交換樹脂が着色されることがあります。 また、着色物質の付着により比重が変化して分離することがあります。 そのままご利用頂いて差し支えありませんがイオン交換樹脂の劣化が早まるためこまめに交換しながらご利用ください。 流木水槽の場合はブラックホール活性炭など着色物質そのものを吸着低減することをお勧めいたします。 TDSは低下したのですがpHが上昇してしまいます Q:イオンパック使用後TDSは低下しましたがpHが上昇します。異状でしょうか? A:精製した原水の水質によってpHが不安定になるため一時的にpHが上昇することがあります。 イオンパックのイオン交換は原水に含まれるTDSの元となるイオンをH+イオン、OH-イオンのどちらかに交換します(これがイオン交換です)。 一般的にはイオンパックで水道水をイオン交換するとほぼ中性〜やや酸性になりますが、原水に含まれる物質によってはOH-イオンが多くなりpHが上昇します。 この場合、処理した水を数日間放置したりエアレーションすれば、空気中のCO2によりOH-イオンが徐々に減少してpHは中性付近(7.0-7.5)で安定します(TDSは変化しません)。 お急ぎの場合は、イオンパックを抜いたイーロカでCO2添加しながら攪拌すればすぐにpHは低下します。 なお、CO2添加するとpH7.0以下まで下がりますが安定しません(CO2添加を中止して放置・エアレーションすると中性付近に戻ります)。 精製前の塩素除去に4in1などを使っても良いでしょうか? Q:イオンパックの精製前に塩素除去用の4in1や中和剤を使っても良いでしょうか? A:4in1などの添加剤や中和剤、水質を変化させる浄水器は使用しないでください。 水道水に含まれる塩素の除去はエアレーションや活性炭、活性炭フィルターを使用した浄水器(コットン・カーボンフィルターのみの浄水器)によって行ってください。 エーハイム4in1などの中和剤、軟水器・アルカリイオン水・イオン交換系の浄水器を使用した水はイオンパックに有害なので使用しないでください。 水道水を変質させた水をイオンパックに使用すると設計どおりの効果を得られないだけでなく、イオンパックの変質劣化や想定外の水質になることがあります。 エアレーションや活性炭系で塩素除去ができない場合は、塩素を除去せずにそのままイオンパックを使用してください(水道水の塩素によるダメージはごくわずかです)。 |