CO2マスター使用時のエア噛み現象について
エア噛み現象について

『CO2マスター使用時にエア噛み現象が発生する』というお問い合わせを複数のユーザー様より頂いております。 お問い合わせ頂いた『エア噛み現象』にも複数の原因と症状があります。 そこで、トラブルシューティングとして今までのサポート情報を整理してみました。 次章以降は『エア噛み現象の原因と対策』を優先度の高い順番でご紹介しています。 エア噛み現象が発生する場合は、該当する項目をチェックして対策を行ってください。 複数の項目に該当する場合は優先度が高いものから対策を行うようにしてください。

いちばん始めにお読みください。

CO2ボンベは純度100%程度ではなく1%前後の不純ガス(エア)が含まれているため溶け残りが発生します。 CO2ボンベの純度は用途により異なりますが、工業用ボンベの多くは純度99%程度、NTG製ボンベなど食品添加規格の場合で99.5%程度となっています。 1秒1滴×8時間=28,800滴のCO2添加した場合、0.5%〜1%は不純ガスになりますので144〜288滴ぶんは溶解できずに溶け残りとなってしまうのです。

また、CO2強制添加によるガス置換で元々の水から追い出されたエア、エアレーションや光合成で生じた気泡の吸引などにより、 『CO2は100%溶解されている状態』でも外部フィルター内には徐々に気体(エア)が溜まってしまいます。 エアが溜まる現象は密閉した場所でCO2を溶解すれば必ず発生するため防ぐことはできません。

エアが溜まっている状態でCO2を添加しても、溜まったエアにCO2が混ざって溶解効率が低下します。 そのため、溜まったエアを何らかの方法で排出しなくてはなりません。 CO2ミキサーには『エア抜きボタン』があり手動でボタンを押して溜まったエア抜きを行う仕組みになっています。
一方、CO2マスターはフィルターのパワーを利用して自動的にエア抜きを行う仕組みになっています。 エア抜きの頻度は使用環境に依存しますが、1日3回程度(CO2添加中に2〜3時間おきに1回程度)、 5〜10秒間ほど『ゴァー』という音がするのはエア抜きを行っているためです。 流量が少ない小型フィルターは排出力が弱いためやや頻度が多い場合もありますが、 10秒程度で静かになれば正常な範囲であり、CO2が溶解しきれていない為にエア噛みを起こしている訳ではありません。

しかし、外部フィルターの設置方法が不適切だとエア抜きが上手く行うことができません。 エア抜きが上手く行えないと、溜まったエアに添加したCO2が混ざってしまい溶解効率は極端に低下します。 溶解効率が低下すると溶け残ったCO2が原因でエア噛み現象が頻発します。 『ゴァー』音が30秒以上続くことも多く場合によっては電源の入れ直しや呼び水をしないと解消されません。

エア噛みが頻発する原因の多くはエア抜きが正常に行えていないことに起因しています。 こちらのページで非常に詳しく解説されていますが、 正常にエア抜きを行う為にはフィルターを正しく設置することが重要です。 『CO2マスターを付けたらエア噛みするようになった』という方の多くは水面からの高低差が少ない場所にフィルターを設置していました。 外部フィルターはキャビネット内など水槽底面より低い位置に設置するのが理想です。難しい場合は『水面から25cm以上の高低差』を確保してください。
CO2マスター設置直後にエア噛みが発生している場合

CO2マスターを接続した直後は、取り付け作業時にフィルター内へ流入したエアによって一時的にエア噛み発生します。 大抵は1日ほどで解消しますが、フィルター自体を新規にセットした場合、濾材を交換した場合などは数日かかる場合もあります。 いずれにしても『エア噛み現象が断続的であり、時間の経過と共にエア噛みする間隔が長くなって』いれば、 自然に解消されますのでしばらく様子を見てください。

CO2を添加していないのにエア噛みが発生する場合

CO2マスターの設置直後やフィルターのメンテナンス等で配管を組みな直した直後などで、 CO2を添加していない(電磁弁などでCO2を止めている)のにエア噛みが発生する場合、 ホースや器具類の接続不良によりエアを吸引している可能性があります。

外部フィルター内は負圧(フィルター内に吸い込む力が働いている)状態のため、 多少の隙間があってもモーターが稼動していれば水漏れはしませんが隙間からエアを吸引しますのでエア噛みの原因となります。 過去のサポートケースでは、ダブルタップのコック部の不良・フィルターヘッドのOリングのセット不良や消耗・接続しているホースの傷みが原因のトップ3を占めていました。

フィルター廻りの配管や器具を触った直後にエア噛みが発生している場合、 フィルターを停止した状態で15〜20分ほど放置し、その後、器具やホースの接続箇所から水が染み出ている場所がないかチェックを行ってください。 ティッシュペーパーを細切りにして接続箇所をなぞるようにすると、目視しにくい場所のチェックも簡単に行えます。 ダブルタップやフィルターヘッドから水染みが見つかった場合は、ダブルタップのコック部やフィルターヘッドのOリングをワセリン等でメンテナンスし組み直してください。 ホース接続部に水染みがある場合はホースの先端を2cmほどカットして接続し直してください。

CO2マスターのCO2チューブを抜いているためにエア噛みが発生する場合

CO2マスターへ接続しているCO2チューブを抜いた状態の場合、フィルターの負圧によりエアを吸い込んでしまう場合があります。 CO2配管の手直しなど短時間でしたら問題はありませんが、 長時間CO2チューブを抜いた状態でフィルターを稼動させると大量にエアを吸引する可能性があります。 写真のように短いチューブを折り曲げたものなどで栓をしてエアを吸い込まないようにしてください。
醗酵式で発酵槽を取り替えた後にエア噛みが発生する場合

発酵槽を取り替えた直後は発酵ボトル内には空気が入っています。 CO2は空気よりも重たいので、CO2が発生しはじめてもしばらくはボトル内の空気が押し出されています。 この状態でCO2のチューブをCO2マスターへ接続すると、ボトル内の空気がフィルターへ流し込まれてしまいエア噛みが発生しますので、 CO2の発生が始まってもすぐにチューブを接続せず、発酵ボトルからCO2が出るようになってから接続してください。 簡単な見分けですが、発酵ボトルからのチューブを普通に置いたコップへ入れておきます。 しばらく放置したら火のついたマッチなどをコップ内へそっと入れいき『フッ』と火が消えればOKのサインです。